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Classii Artist Graph

ClassiiDB では、バッハやベートーヴェン、モーツァルトといった誰もが知る作曲家から、往年の名指揮者、現役の若手演奏家まで、クラシック音楽に関わる多くのアーティスト、そして、オーケストラやアンサンブル等グループのデータを収録しています。その数は、2026年5月時点でおよそ1万件にのぼります。

ClassiiDB は、Wikipedia に代表されるような Web 上のオープンな情報ソースから、クラシック音楽に関係する情報を独自のアルゴリズムや AI を用いて抽出・統合することで構築しています。ただし、元データの曖昧さやアルゴリズムの不完全さによって、本来含めるべきアーティストが抜け落ちていることも少なからずあります。もし、みなさんの知っているアーティストが収録されていないことに気づいたら、ぜひ教えてください。すべてを漏れなく、とはいきませんが、検討したうえでデータベースに加えていきたいと考えています。

Classii.mu では、アーティストごとに独立したページを用意しており、それぞれのページには当該アーティストによるリリース情報が集約されています。そして、リリース情報の側には、その作品に関わったアーティストへのリンクが設定されています。クラシック音楽の録音は、ソロ作品であっても、実際には複数のアーティストの共演によって成り立っていることがほとんどです。

たとえば、これはぼく自身もラフマニノフのソナタを練習していたときによく参考に聴いていた作品ですが、ゴーティエ・カプソン、アンドレアス・オッテンザマー、ユジャ・ワンの3人のアーティストによる共作の例です。

また、こちらはロストロポーヴィチと小澤征爾によるコンチェルトの例です。作曲家としてドヴォルザークとチャイコフスキー、オーケストラとして、ボストンシンフォニーもクレジットされています。

こうした「共作」「共演」の関係を一つひとつ取り出していくと、アーティスト同士のつながりをネットワークとして表現することができます。今回、ClassiiDBからこのアーティスト同士の関係を抽出してネットワークグラフを構築しました。そして、「Classii Artist Graph」と名付けました。

クラシック音楽文化は、多くのアーティストによって、長い時間をかけて育まれてきたものです。

Classii Artist Graph は、その文化を 人と人との関係から捉えなおしてみるチャレンジの第一歩だと考えています。

大量のデータがあるからこそ可能になったアプローチです。

以下は、その可視化例です。

グラフの中では、バッハやベートーヴェン、モーツァルトといった大作曲家が大きく表示され、こうしたアーティストたちはネットワーク全体の中での結びつきの強度が高いことを示しています。

周縁には指揮者や演奏家たちが連なっています。

念のため補足しておくと、この中心性は、アーティストの優劣を示すものではありません。多くの作品を書き、その作品が長い年月にわたって演奏され続けてきた作曲家は、自然と多くの共演関係を持つため、中心に近づきます。一方で、いくら才能あふれる新進気鋭の若手演奏家であっても、デビューして間もなく、リリース数や共演数が少なければ、中心性は低く計算されます。

ようするに、このグラフが示しているのは、評価の序列ではなく、時間の厚み参照され続けてきた関係の集積を表しているのです。

このグラフですが、規模がそこそこ大きいので全体を見てまわれるようにインタラクティブな操作を可能としたビューワーを用意したいと考えています。それまでしばらくおまちください。

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